エクスペディア・ジャパンが行った年次有給休暇に関する国際比較の調査結果が発表されました。調査対象となるのは世界の19か国、1万1000人が対象です。
3年連続最下位の日本
調査によると年次有給休暇の取得率と取得日数の両方で世界最下位となったそうです。2冠達成!と喜んでいる場合じゃありません。
ちなみに取得率は約50%で、取得日数は10日です。これで年次有給休暇の取得に関する調査で日本は3年連続最下位となりました。これがプロ野球やJリーグなら3年連続最下位なら監督はクビになるでしょうし、チームも抜本的な改革に取り組んでいるはずです。
しかしながら日本においては年次有給休暇の取得において抜本的な改革はされてきませんでした。ようやく2019年4月1日以降の法改正により強制的に年次有給休暇を取得させる方向になりました。
これで2019年に順位が上がるか興味深いところです。
なぜ年次有給休暇を取得しないのか
そもそも年次有給休暇は社員の法律で認められた権利です。なぜ日本人は年次有給休暇を取得しないのでしょうか。その原因を探ることが根本的な解決につながるはずです。
(エクスペディア・ジャパンhttps://welove.expedia.co.jp/press/40915/より)
エクスペディア・ジャパンの調査では日本で年次有給休暇の取得が進まない理由として以下のものが挙げられています。
人手不足のため
人手不足のため、年次有給休暇を取得しづらい雰囲気があるようです。他の人にしわ寄せが行くのではないかという罪悪感から年次有給休暇の取得をためらうということです。
たしかに、職場の円滑な人間関係のためには周囲への配慮も必要です。しかし誰もが好きに年次有給休暇を取得し、そのかわりそれぞれがその都度カバーし合うほうがよほど職場の雰囲気は向上するはずです。
緊急時に取っておく
次いで理由として多いのが「緊急時のために取っておく」です。確かに急病になった時などのために年次有給休暇を残しておきたいという気持ちは理解できます。
しかしどんなに体調管理をしていても病気やけがをするときはします。また突発的な緊急事態というのは事前に想定しがたい面があります。あまり深く考えすぎずに割り切った思考をすることも時には必要ではないでしょうか。
仕事をする気がないと思われたくない
年次有給休暇を取得しづらい理由の第3位は「仕事をする気がないと思われたくない」です。これはどうなんでしょうね。普段からしっかりと仕事をしていれば、ここまで周囲の目を気にしなくともよいのではないでしょうか。
逆にいえば、自分の仕事に自信のない人が結構いるということではないかと思います。メリハリをつけることが大事です。仕事でしっかりと結果を残していれば、年次有給休暇を取得しても周囲は納得するでしょう。
年次有給休暇を堂々と取得する秘訣
どうすれば年次有給休暇を堂々と取得できるようになるのでしょうか。
年次有給休暇を取得しやすい職場に変えるためのポイントは二つあります。
まず一つはコミュニケーションです。
「なんで〇〇さんだけ年次有給休暇を取得してるの」「自分たちにしわ寄せがくる」こういった人間関係を気にするあまり年次有給休暇の取得に二の足を踏んでいることが今回の調査でも判明しています。
人間関係の基本は「お互い様」です。今回誰かが年次有給休暇を取得したことでしわ寄せがくることもあるかもしれません。しかし次回自分が取得したときには同じように誰かにしわ寄せが行きます。そして会社組織で働く以上、そうしたことはある程度は仕方のないことなのです。お互いさまや持ちつ持たれつという精神があればもやもやすることもありません。
そのためには普段から年次有給休暇の取得を話題にしたり、年次有給休暇を取得した結果他の人に仕事を依頼したらきちんとお礼を言うなど職場内でのコミュニケーションを取っておく必要があります。
二つ目はネガティブ思考との決別です。「仕事をしていないと思われる」のが嫌だから年次有給休暇を取得しないというのはとても後ろ向きな考えです。仕事をきちんとして、堂々と年次有給休暇を取得するんだ、と発想を変えてみましょう。
また「何かあった時のために取っておこう」というのも決して悪くはないのですが、適度な休息を取ることも大切な体調管理です。心配ばかりするのではなく、どうしたら堂々と年次有給休暇を取得することができるのかを考える方が、じつは仕事の質の向上にもつながるのです。
まとめ
これから年次有給休暇を堂々と取得するために必要なことを解説しました。
- 職場内でもコミュニケーション
- ネガティブ思考との決別
以上、働き方の変でした!